(4)市民節電所の評価


(1)市民節電所の有用性

① 市民節電所「まほろば」の特徴から
 1) 市民の自主性を尊重。
 2) 市民による、市民のための、市民の省エネ・節電活動であった。
 3) 自由度が高い。いつでも、だれでも参加できる。また省エネ・節電方法は規定せず自由。
 4) そのためデータ管理などが煩雑となる。しかし、しっかりした数値が把握できる。 
 5) グループ活動のため、取引費用が低く、費用対効果も大きい。
 6) 成果をカーボンクレジットとして、正当に評価する。そのため公平性が確保できる。
 7) 実現可能性が高い。

② 「まほろば」の結果から指摘できる点
 市民節電所「まほろば」の5年間の活動をまとめると、次の点が明らかになる。
 1) 国内初の活動で、その有効性と継続性が実証された。
  活動の規模は4500世帯・月(現在も進行中)、途中脱落者ゼロ。CO2排出削減に加え原油換算値
  も減らせた。
 2) 電気ガス使用量に限っているため、しっかりした数値データを取得でき、各種分析ができた。
 3) 頑張れば「儲かる」(電気・ガス代支出が減る。お金がもらえる)。
 4) カーボンクレジットを介して、現金のやり取りとなるが、トラブルは全く起こっていない。
 5) 新しい取り組みのため理解してもらいにくいが、しっかり評価する外部評価は高い。

(2)市民節電所の理論的裏付け

 政策手段として多用される直接規制は市民の自主的取り組みには馴染まないので外し、他の手段として市民と自治体等とで結ぶ「協定」、自治体等による啓発活動や情報提供による「情報的手段」と、一定期間の活動によるCO2排出削減量を買取る「経済的手段」の3つの政策手段のポリシーミックスによる。

(3)市民節電所の高い外部評価

 次のような評価を得ました。
① 低炭素杯では2017年全国大会の出場者に選らばれ出場し、2017年には優秀賞 を受賞した。
② 環境省のグッドライフアワードでは実行委員会特別賞を2015,16,17年の3年連続で受賞した。
③ 本活動に関し、理事長個人名であるが、平成28年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰を、また令和  2年度環境カウンセラー地域特別貢献賞を受賞した。
 
◎ 学会での評価 環境経済・政策学会年大会で発表
 ・2012年大会(於:東北大学、2012年9月15日)で、村木正義・松本友宏「市民の省エネ/CO2排出
  削減への取り組みを支援するポリシーミックス」を口頭発表した。
 ・2014年大会(於:法政大学、2014年9月13日)で、村木正義「市民の省エネ/CO2排出削減への
  取り組みを永続的に支援する一施策~節電所ネットワークによる」を口頭発表した。

◎ 学術誌への投稿
 ・村木正義(2015)「市民の省エネ・節電/CO2排出削減を効果的・永続的に支援する一方策~国内初
  の仕組みを使った節電所ネットワークによる~」地域創造学研究XXV(奈良県立大学研究季報第25巻
  第3号)1-38ページ
 ・村木正義(2021)「市民による、省エネ・節電/CO2排出ゼロを実現する方策~国内初「市民省エネ・
  節電所」活動」地域創造学研究49(奈良県立大学研究季報第31巻第3号)37-60ページ

◎活動助成
 ・セブンイレブン記念財団の2019,20,21年度助成を受けています。
 ・大阪コミュニティ財団の2017年度助成を受けた。