24 市民節電所の有用性と課題


(1)市民節電所の有用性

① 市民節電所「まほろば」の特徴から
 1) 市民の自主性を尊重。
 2) 市民による、市民のための、市民の省エネ・節電活動であった。
 3) 自由度が高い。いつでも、だれでも参加できる。また省エネ・節電方法は規定せず自由。
 4) そのためデータ管理などが煩雑となる。しかし、しっかりした数値が把握できる。 
 5) グループ活動のため、取引費用が低く、費用対効果も大きい。
 6) 成果をカーボンクレジットとして、正当に評価する。そのため公平性が確保できる。
 7) 実現可能性が高い。

② 「まほろば」の結果から指摘できる点
 市民節電所「まほろば」の4年間の活動をまとめると、次の点が明らかになる。
 1) 国内初の活動で、その有効性と継続性が実証された。
  活動の規模は3500世帯・月(現在も進行中)、途中脱落者ゼロ。CO2排出削減に加え原油換算値も
  減らせた。
 2) 電気ガス使用量に限っているため、しっかりした数値データを取得でき、各種分析ができた。
 3) 頑張れば「儲かる」(電気・ガス代支出が減る。お金がもらえる)。
 4) カーボンクレジットを介して、現金のやり取りとなるが、トラブルは全く起こっていない。
 5) 新しい取り組みのため理解してもらいにくいが、しっかり評価する外部評価は高い。


(2)市民節電所の課題

 4年間の活動で、CO2排出削減量の買い取り資金問題と、長く活動を続けると削減できなくなるという2つの課題があることが分かった。ところが、実際の活動を通して2つの課題とも、解決できることが分かった。

① CO2排出削減量の買い取り資金問題=CO2排出実質ゼロ宣言
 CO2の買取に関係して、「その資金はどこから来るのか?」と良く聞かれるが、現段階ではそれほど問題ではない。ただ、将来参加者がどっと増えたら、解決すべき難しい課題になるだろう。その解決策として、カーボンクレジットの活用を提案する。
 すなわち、CO2排出実質削減、さらにはゼロを実現したい人を募り、CO2排出ゼロを宣言をしてもらい、1年後実際に排出したCO2量をカーボンオフセットしてもらう。

②長期間取り組みの壁
 市民節電所では、削減できているかどうかは、対前年比で求める。「今年度目一杯削減すれば、来年度は削減できない、さらに再来年度は難しい」と取り組んで2年、3年と経つと、やることが尽き活動を続けることが難しいという参加者が出てくる。理解できる感想だが、果たしてそうか。
 そこで活動をスタートからの期間ごとに、CO2排出量と原油換算値で見てみると逆の傾向が見える。